起業家大学通信1102


2011年2月号

地球上で一番たくさんの
    「ありがとう」を集める経営

~なぜワタミは「存在」対「効果」を追求していくのか~

ワタミ株式会社
代表取締役会長・CEO 渡邉 美樹(わたなべ みき)氏


(収録年月:2010年12月)


今月のマンスリーリーダー
渡邉 美樹(わたなべ みき)

「僕は好きなことしかしない!僕は利己100%!」と言い切る渡邉美樹会長。

しかし、彼は居酒屋チェーン以外に、介護事業や教育事業を行い、個人ではボランティアなど世界規模で活動して、多くの人々の夢をサポートしています。この利己と利他のバランスをどう取っているのでしょうか?

私達経営者は、このバランス をどう取ればいいのか――。

もしあなたがそういった悩みをお持ちであれば、この対談を聞くことによって、経営で利益を上げると同時に、どのように社会に貢献していけばいいのか、そのヒントが手に入るでしょう。

この対談の中では、何十回も「ありがとう」という言葉が出てきます。
「経営とは、ありがとうを集める原資をどう集めて、次のありがとうをどう作っていくのか?これが経営者の考えることだ」

このように渡邉美樹会長は言っています。

単なるきれいごとだけの「ありがとう」ではなく、ビジネスモデルに「ありがとう」をどう乗せていくのかを考えることが経営である。

このあたりの切り口は、さすが渡邉美樹会長ならではの発想です。

まだまだ学びのポイントが多い対談ですが、渡邉美樹会長から聞いた学びや気づき、そしてヒントを自分だったらどうようにビジネスに活かすか?このような問いかけをしながら聞くことをおススメします。

(平間 正彦)

プロフィール
渡邉 美樹
(わたなべ みき)

1959 年生まれ。小学校5 年生の時、父親が経営する会社を清算したことから「自分は将来、社長になる」と決意する。1982 年、明治大学商学部を卒業。会社経営に必要な財務や経理を習得するため、経理会社に半年間勤め、その後1 年間運送会社で働き資本金300 万円を貯める。1984 年ワタミを創業。2000 年東証一部上場。「地球上で一番たくさんのありがとうを集めるグループになろう」というスローガンの理念経営のもと、「外食」「介護」「高齢者向け宅配」「農業」「環境」など「人」が差別化となる労働集約型事業の展開。1 次産業の農業から2次産業の加工、3次産業の外食・介護等サービス事業を展開し、独自の事業モデルを構築してきた。個人として、学校法人郁文館夢学園理事長、医療法人岸和田盈進会病院理事長として、公共的事業に民間の経営モデルで成功を収める。

また、公益財団法人School AidJapan代表理事、NPO 法人みんなの夢をかなえる会理事長、日本経団連理事、政府教育再生会議委員(2006 年)、神奈川県教育委員会教育委員(2006 年~ 2009 年)、日本相撲協会「ガバナンスの整備に関する独立委員会」委員(2010 年)、観光庁アドバイザー(2010 年)も務める。著書多数。

hiramabu.jpg解説:
平間 正彦
(ひらま まさひこ)
人材活性化コンサルタント
トニーブザン公認マインドマップインストラクター
全国展開する教育出版社において、最年少支社長として活躍。6店舗を統括し、8年間勤務。2002年10月、子供の無限の可能性を最大限引き出す個別指導塾ドリームスタディを設立。塾の勉強が楽しくて勉強嫌いでも30分前に来てしまう生徒が続出。子供の将来に焦点を当てたワークショップや各種体験講座も開催。地域密着型のオンリーワン個別指導スタイルを確立する。15年間で2000組以上の子供や親の学習面とメンタル面の問題解決を支援。
2006年からは人材活性化コンサルタントとして、若手起業家を中心に心理カウンセリング・ポテンシャルアドバイス・人材育成カリキュラム作成支援、マインドマップを活用したビジョン構築のサポートも行っている。

この対談から学べる!ポイント

  • 「起」から「承」の段階へ進んだワタミグループ
  • 「ワタミ6 次産業モデル」をつくりあげた理由
  • 「利益追及活動」なくして「社会貢献活動」は続かない
  • 株式上場以来、株主に伝え続けていること
  • 学校運営とカンボジアの子供たちから学んだこと
  • 自己満足追及の「利己主義」が結果として社会貢献につながる
  • 「利己主義」こそが成長を加速させ、幸せを増幅させる
  • なぜ「ありがとう」を集め続けると事業が伸びるのか
  • 経営者に不可欠なメディア活用の視点
  • 理念の伝達に書籍を活用している理由
  • 重要なのはお金の入る「ありがとう」と お金の入らない「ありがとう」のバランス


ベストセラーズチャンネル 今月のゲスト
起業家大学では、.FM放送ラジオ番組「Bestsellers.FM」の中で、ビジネスパーソンや経営者に「読んでもらいたい書籍」を取り上げ、本の著者・編集者を招いて執筆の裏話やより深い話を聞く番組を企画・プロデュースしています。 
これまでには、「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」の山田真哉氏、「鏡の法則」の野口嘉則氏、「ユダヤ人大富豪の教え」の本田健氏、「日本マクドナルド社長が送り続けた101の言葉」の原田泳幸氏など、数多くの方々を取り上げてきました。
今月も、素晴らしい本の著者・編集者の方々にご出演いただき、内容も非常に充実しています。是非、アクセスしてみてください。

     
有田秀穂氏
田母神 俊雄氏
クリス・フォスケット氏
沢田淳子氏
呉 真由美氏
高野 登氏
飛鳥新社 五十嵐氏
ティナ・シーリグ氏

このCDの詳細を見る

ベストセラーズチャンネルのサイトはこちらから
bscbanna.png