起業家大学通信1106


2011年6月号

なぜ、好かれる上司は成果を上げ、
 嫌われる上司は成果が出ないのか?

~成果主義とマニュアル主義と心理学テクニックが失敗する理由~

脳神経外科医 日本大学大学院総合科学研究科教授
林 成之(はやし なりゆき)氏



今月のマンスリーリーダー
林 成之(はやし なりゆき)

今月は、以前マンスリーオーディオゼミナールで取り上げ、大きな反響を得た、林成之氏のCDの第二弾をお届けします。
林氏は、40年以上の間臨床医療の最前線で活躍し、10万人を越える救急患者の命を救い、数々の治療法を開発されました。長年の医療経験からは、今まで解明されていなかった「脳の仕組み」が次々に解明され、それらは医療の現場だけでなく、スポーツやビジネス、教育の分野でも応用されています。
現在林氏は、JOC(日本オリンピック連盟)をはじめとした機関でスポーツ選手の育成に携わる一方、「林式育脳メソッド」として脳の仕組みに基づいた育児方法を提唱するなど、その活躍範囲は広がるばかりです。
起業家大学では、昨年、ファウンダーである主藤孝司と林氏の対談を実施しました。昨年に皆様のお手元にお届けした第一弾「オリンピック金メダリストが使っていた「勝負脳」とは?
.リーダーが知るべき才能や能力を最大限に発揮する脳の仕組み.」には数多くのご反響をいただき、今回第二弾の対談をお届けします。

経営者ならだれもが悩んだことのある「部下」との関係。今回の対談では、ここに焦点を当ててお話をしていきます。人間関係やマネジメントに苦手意識を持っている人は、心理学やテクニックにはしりがちです。しかし、林氏は対談の中で、「うなづくタイミングを合わせるなど、心理学やテクニック本でいわれていることをやっても、意味がない。なぜなら脳は嘘だと見抜いているから」と言っています。そしてそのような関係を築くと、成果は生まれないともお話になっています。なぜなら、脳には「同期発火」という機能があり、お互いに同期発火しあうと感情や情報が上手に伝達できるため、「お互いの意をくみ取った仕事」ができるからです。反対に、同期発火をしなければ、相手のイメージや意図が伝わらず、お互いが満足できる仕事をすることができないのです。
この対談では、それらの脳の仕組みとマネジメント論の関係をお伝えしていきます。どうぞお楽しみください。

(編集部)

プロフィール
林 成之
(はやし なりゆき)

脳神経外科医
日本大学大学院総合科学研究科教授

1989 年、日本大学医学部付属板橋病院救命救急センター科長に就任後、長きにわたって救急の患者たちの治療に取り組み続け、その間、数々の画期的な治療法を開発して大きな成果をあげる。
なかでも多くの脳死寸前の患者の生命を救った脳低温療法は、世界にその名を知らせた大発見となった。
日本大学医学部教授、マイアミ大学脳神経外科生涯臨床教授を経て、2006 年、日本大学大学院総合科学研究科教授。
日本大学大学院総合科学研究科
教員紹介ページ
http://www.nihon-u.ac.jp/arish/prof/prof_l_hayashi.html

この対談から学べる!ポイント

  • オリンピック選手に言った「もっと強烈なこと」
  • 心理学テクニックが嫌われる理由
  • 指示待ち人間が生まれる組織の共通点
  • 「 頑張れ!」ではだめな理由
  • 上司嫌いになるとその部署全部がダメになる
  • 脳を本気にさせる「良い質問」とは?


ベストセラーズチャンネル 今月のゲスト
起業家大学では、.FM放送ラジオ番組「Bestsellers.FM」の中で、ビジネスパーソンや経営者に「読んでもらいたい書籍」を取り上げ、本の著者・編集者を招いて執筆の裏話やより深い話を聞く番組を企画・プロデュースしています。 
これまでには、「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」の山田真哉氏、「鏡の法則」の野口嘉則氏、「ユダヤ人大富豪の教え」の本田健氏、「日本マクドナルド社長が送り続けた101の言葉」の原田泳幸氏など、数多くの方々を取り上げてきました。
今月も、素晴らしい本の著者・編集者の方々にご出演いただき、内容も非常に充実しています。是非、アクセスしてみてください。


ベストセラーズチャンネルのサイトはこちらから
bscbanna.png