起業家大学通信1111


2011年11月号

~誰でも、どんな会社でもできる!~
生産性を下げずに社員の残業を減らす方法

株式会社ワーク・ライフバランス
代表取締役  小室 淑恵 (こむろ よしえ) 氏


今月のマンスリーリーダー
小室 淑恵 (こむろ よしえ)

今回のゲストは、「ワークライフバランス」の専門家 株式会社ワーク・ライフバランス代表取締役小室淑恵さんです。
実は私は、知人からすすめられて、少し前に小室さんの本『「3人で5人分」の仕事を無理なくまわす! ― 「欠員補充ゼロ」の職場術 』(プレジデント社)を読みました。このような経緯もあり、小室さんのお話を聴きながら納得できる部分が多々ありました。

まずビックリしたことは、私たち日本人は先進国の中で労働時間は世界一だが、1人当たりが生みだす付加価値(利益)は最下位だということ。なんとなく聴いたことがあるお話でしたが、よりリアルに現実を知ることができました。
「ワークライフバランス」というキーワードはここ数年出てくるようになりましたが、具体的に何をどうすればいいのでしょうか。このことには、私だけでなく多くの経営者が悩むことではないでしょうか。小室さんは、
「今の新卒も含めた若い世代の人は、自分の親は“ワークワークワーク”だった。その姿を見ていた彼らは、将来はあのようにはなりたくない!と考えている」といいます。このような若い世代に対して、そんな考えは甘い!と言っても通用しません。いいとか悪いではなく、時代の流れ、世代間の価値観の違い、環境の違い、少子高齢化など、私たちはこのような変化を受け入れ、新しい価値観も受け入れ、新しい発想と仕組みを取り入れる必要があると思いました。

仕事の量は減らすことができない。人も贅沢に採用することもできない。
ワークライフバランスも意識しないと・・・。このように考えると頭が痛くなることも多いですが、ここから逃げることなく、現実を受け入れることが新しいスタートの第一歩になります。今日からできる「朝メール」の活用方法なども紹介してくれています。これも参考になります。
最後に、この音声を聴く際、このようなことをイメージして聴いてみてはいかがでしょうか。この会社の15年後の姿 は??答えが出なくてもいいです。少しイメージしながら聴いてみてください。より気づきが多くなるはずです。
(平間 正彦)

プロフィール
小室 淑恵 (こむろ よしえ)

株式会社ワーク・ライフバランス 代表取締役
日経ウーマン主催「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2004・キャリアクリエイト部門」受賞。06 年株式会社ワーク・ライフバランスを設立。多種多様な価値観が受け入れられる社会を目指して邁進中。ワーク・ライフバランスに関する著書多数。内閣府「仕事と生活の調和連携推進・評価部会」委員など複数の公務を兼任。一児の母の顔を持つ。

<会社概要>
2006 年設立。700 社を超えるコンサルティング経験をもとに、ワーク・ライフバランス実現のためのノウハウやツール、事例を幅広く提供する。
企業や従業員が持つ能力・個性をより一層活かせる職場環境づくりと、厳しい時代においても勝ち抜くことのできる強固な企業力の育成をサポートしている。

会社ホームページ
http://www.work-life-b.com/

hiramabu.jpg解説:
平間 正彦
(ひらま まさひこ)
人材活性化コンサルタント
トニーブザン公認マインドマップインストラクター
全国展開する教育出版社において、最年少支社長として活躍。6店舗を統括し、8年間勤務。2002年10月、子供の無限の可能性を最大限引き出す個別指導塾ドリームスタディを設立。塾の勉強が楽しくて勉強嫌いでも30分前に来てしまう生徒が続出。子供の将来に焦点を当てたワークショップや各種体験講座も開催。地域密着型のオンリーワン個別指導スタイルを確立する。15年間で2000組以上の子供や親の学習面とメンタル面の問題解決を支援。
2006年からは人材活性化コンサルタントとして、若手起業家を中心に心理カウンセリング・ポテンシャルアドバイス・人材育成カリキュラム作成支援、マインドマップを活用したビジョン構築のサポートも行っている。

この対談から学べる!ポイント

  • スキルブランクではなく、スキルアップの育児休暇
  • 資生堂の社内ではじまったワーク・ライフバランス
  • 時間と利益が比例する時代は終わった
  • 成功体験のインプットだけではヒットは生まれない
  • 平日の出会いが仕事の能率を変える
  • 「もうひとつの2007 年問題」とは
  • 今と同じ利益を、時間制約を設けて達成する方法
  • お金をかけずに人材を採用し、定着させる方法
  • 新卒男子がワーク・ライフバランスを選ぶ理由
  • 今日からできる「朝メール」が組織を変える


ベストセラーズチャンネル 今月のゲスト
起業家大学では、.FM放送ラジオ番組「Bestsellers.FM」の中で、ビジネスパーソンや経営者に「読んでもらいたい書籍」を取り上げ、本の著者・編集者を招いて執筆の裏話やより深い話を聞く番組を企画・プロデュースしています。 
これまでには、「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」の山田真哉氏、「鏡の法則」の野口嘉則氏、「ユダヤ人大富豪の教え」の本田健氏、「日本マクドナルド社長が送り続けた101の言葉」の原田泳幸氏など、数多くの方々を取り上げてきました。
今月も、素晴らしい本の著者・編集者の方々にご出演いただき、内容も非常に充実しています。是非、アクセスしてみてください。


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